「まん延」に「ひっ迫」 ニュースのひらがな表記(交ぜ書き)…なぜ漢字にしないのか

こんにちは、shunです。

今回はニュースを見ていて気になったことについての記事になります。

最近、コロナ関連のニュースで「まん延防止等重点措置」「医療体制がひっ迫している」等の文字が出てきますが、違和感を感じませんか?
これらには「蔓延」「逼迫」等の漢字表記があるにも関わらず、どこのテレビ局でも「まん延」「ひっ迫」と書かれています。

ここまで徹底しているので「そういうルールなのだろう…」ということはわかりますが、理由について全くわからなかったので、調べてみました。

これらのひらがな表記は交ぜ書き(まぜがき)と呼ばれ、その背景には常用漢字の存在があります。
今回は、ニュースや新聞における交ぜ書きのルール、よく見る交ぜ書きの例を紹介します。

ニュースや新聞における漢字表記のルール

政府:「常用漢字を使いましょう!」

様々な場面で見られる交ぜ書きですが、交ぜ書きにすべきかは明確なルールがあります。

判断に用いられるのが、国によって定められる常用漢字です。
国(内閣府)は「法令、公用文書、新聞、雑誌、放送など、一般の社会生活に置いて、現代の国語を書き表す場合の漢字使用の目安」として常用漢字表を示しました。

ガッツリ、新聞や放送について名指しされているので、これは無視できませんね。

なお、2021年現在用いられているのは、2010年に出された第2号で、常用漢字表としての初制定は1981年です。

常用外漢字は使えない

常用漢字として示されなかったものは、常用外漢字と呼ばれます。
上のように示されているので、基本的に常用外漢字は使えないことになります。
(芸能人の名前などの例外はあります)

これによって、常用漢字常用外漢字の組み合わせで構成される熟語は、交ぜ書きとなるのです。

交ぜ書きの例

交ぜ書きによって わかりにくくなっている例

上のように、漢字表記に関するルールがあることはわかりました。
しかしながら、中途半端なひらがな表記によって文章自体が読みにくくなってしまうこともあります。

特にニュースのテロップや新聞の見出しなどは文字数の制約が厳しく、ひと目ではわかりにくい文字列も多いため混乱します。

ここで、ひらがな表記によって読みにくくなっている例を紹介します。

拉致→ら致  例:女王ら致される

「女王ら、いたされる」と読んでしまいます。

一体、何を致されてしまったのでしょうか…?

爬虫類→は虫類  例:このは虫類

「木の葉、虫類」「この羽虫(はむし)類」などと分割してしまいそうになります。

「は」という文字は2種類の読み方”wa”,”ha”があるので、余計にややこしいですね。

ニュースでよく見る交ぜ書き

他にも様々な交ぜ書きがあります。
上のような勘違いを招くものではないですが、中途半端にひらがなを使うので違和感があります。(難読漢字もあるので仕方ないところもある)

下記のようなものはニュースでも目にする機会が多いと思います。

・蔓延 → まん延
・逼迫 → ひっ迫
・隠蔽 → 隠ぺい
・漏洩 → 漏えい (豆知識:「ろうえい」は慣用読み。元々は「ろうせつ」という言葉だった)
・改竄 → 改ざん

意図的に漢字表記を避けている例

差別などを避けるため、簡単な漢字でも意図的に交ぜ書きを使用している例もあります。

・障害者 → 障がい者
 一方、”障”自体にも似たような意味があるので、そこを漢字のままにしていることに違和感がある人もいるようです。

 また、2021年に障害→障碍と書くようにするために、”碍”を常用漢字に追加する議論が行われていましたが、”碍”も”害”と同様の否定的な意味があるなどの理由で見送られました。
 (「障碍」というのは戦前に使われていた表記で、時代が進むにつれ「障害」表記へと移行してきた経緯があります。)

・子供 → 子ども
 ”供”が「供物(くもつ)」=「お供え(おそなえ)」などに用いる漢字のため、人権問題に関わるという捉え方がされていました。
 2013年に文部科学省が「子供は差別用語ではない」と名言してからは、交ぜ書きが減って「子供」と表記することが増えています。

感想:交ぜ書きは廃止して欲しい

ふりがなを付ければ良い

「漢字だと読めない」という問題に対しては、これで解決できます。
テロップなどにふりがなを付けるのは、それほど手間ではないはずです。

漢字のほうが意味をひと目で理解しやすい

漢字はわかりにくいと言われがちですが、意味を理解するあたって漢字は大いに役立ちます

例えば、本章の見出しをひらがなのみにしてしまうと、「かんそう:まぜがきははいししてほしい」となってしまい、文字を1つ1つ読まないと全体を理解できません。
逆に漢字の「交書 廃止 欲」ぐらいあれば、大体の意味は直感的にわかります。

漢字を読む力が下がる

デジタル化が進んだ今、書く力より読む力のほうが重要になっています。
そのような中では、少しでも感じに触れる機会を増やしたほうが良いのではないでしょうか?

最初は読めなくても、「逼迫!」「逼迫!」と何度も見ていれば、(書くことはできなくても)読めるようにはなります。
「麒麟」「林檎」「薔薇」などは難しい漢字ですが、読める人は多いでしょう。

言語は時代に沿って変わるもの。記載のルールも変えるべき

言語というのは時代に沿って自然と変わるものです。
その中で、いつまでも昔の記載ルールに従うのは、時代錯誤ではないでしょうか?

ちなみに日本語以外でも言語は変わっています。
例えば、英語で昔はman≒人類のように使われていましたが、女性(woman)の立場が強くなるにつれ、このような表現は見直されています。
(例:議長を意味するchairman→chairperson、セールスマンsalesman→salesperson)



…と、最後に色々と個人的な感想を述べました。
ただ、このように交ぜ書きに良くない印象を持つ人は多いみたいです。
(気になる人は知恵袋などを探ってみてください!)

文化庁のWebページでも、交ぜ書きについて「(情報機器の発達に伴って)検討されるべき」と書かれているので、今後の改革に期待です!!

以上

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