コロナワクチンの種類と、仕組みの違いについてわかりやすくまとめ

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新型コロナウイルス感染者、重症者が急増しています。GoToトラベルの一部地域除外など、政府としても経済重視を崩さざるを得ない状況となってしまいました。
日々、コロナ関係での悪いニュースが続いており、その中で良いニュースと言えるのは業績が向上している一部企業のニュースや、対コロナの希望の星であるワクチン開発ぐらいではないでしょうか?

今回はコロナワクチンの主流となっているウイルスベクターワクチン組換えタンパクワクチン、国内で開発されている不活化ワクチンDNAワクチン4つのワクチンについて違いに注目しながら、仕組み紹介します。

なお、本記事は前回記事の続きとなります。
前回記事ではmRNAワクチンの紹介を行なっており、今回紹介するワクチンの多くが類似するものなので、先にこの記事をご覧いただけると本記事の内容もスムーズに進むかと思われます。mRNAについて知りたい方本記事だけではイメージを掴みにくかった方は宜しければ前回記事も併せてご覧ください

↓ 前回記事

コロナワクチンを大別すると、生(なま)ワクチンと不活化(ふかつか)ワクチンに分けられる

前回記事にてコロナワクチンの種類を紹介した際、厚生労働省の分け方に則って5つの種類があるとしました。一般に全ワクチンを大別すると「生ワクチン」「不活化ワクチン」「トキソイド」の3種類と言われ、それも踏まえると以下のような図になります。

mRNA、ウイルスベクター、組換えタンパク、DNAワクチン…と生ワクチンがほとんどです。基本的な仕組みが同じなのでこれら生ワクチンについては、効能や接種の用法についても類似します。不活化ワクチンは性質が異なるので、分けて紹介します。

特徴について一言でいうならば、不活化ワクチンはほぼノーリスクなのに対して、生ワクチンは若干リスクが上がる代わりにリターンが大きいといえます。

また、厚生労働省が明言しているワクチン開発会社においては、トキソイドの開発を進めている会社は無いとされています。一応トキソイドについても後に紹介しますが、トキソイドは不活化ワクチンと類似しており不活化ワクチンの一種とされることも多いので、今回は不活化ワクチンの紹介と一緒に紹介します。

不活化ワクチンとは ~ サンドバッグで鍛えるイメージ ~

不活化ワクチンで免疫力を高めるのはサンドバッグやイメトレで鍛えるようなイメージです。練習相手が直接殴ってくるわけではないので、安心して練習することができます。

不活化ワクチンの仕組み

ワクチンは元のウイルスをベースに作られます。上図左側のように、ウイルスは主に病原体と細胞にアクセスするための突起物から構成されます。不活化ワクチンは、突起の性質をそのまま残し、病原体を死滅させたものです。

免疫は突起の部分を覚えて生成されるため、突起の部分を残して免疫を作ることができるようにしつつ、毒の無い物体を作ることができるのです。

不活化ワクチンの特徴

不活化ワクチンは病原体を死滅させているので安全に免疫をつけることができます。

一方で、ウイルスが死滅している関係上、感染力は無く単なる異物としてしか認識されません。そのため、獲得できる免疫が少ないので、補助剤などを合わせて使用するか、生ワクチンより細かい周期でのワクチン接種が必要となります。

トキソイドとの違い

トキソイドは上述の通り、不活化ワクチンの一種とされることもあります。というのも「毒性を消したものをワクチンで投与する」という点が同じだからです。

不活化ワクチンと異なるのは、不活化ワクチンがウイルス自体を死滅させるのにたいして、トキソイドはウイルスが外側放出する毒素を死滅させるという点です。

生ワクチンとは ~ 弱めの相手で鍛えるイメージ ~

生ワクチンで免疫力を高めるのは、弱めの相手で鍛えるイメージです。相手がいるので不活化ワクチンより多少の危険は伴いますが、効果は大きくなりますし、弱めの相手なのでダメージは小さいです。
RPGでボスに挑む前に、序盤のスライムなどを倒して経験値を稼ぐのと似た感じです。

生ワクチンの仕組み。不活化ワクチンとの違い

生ワクチンも不活化ワクチン同様、元のウイルスをベースに作られます。不活化ワクチンと異なるのは病原体を死滅させるのではなく、弱体化させるのです。生きたままなので「生」なワクチンと覚えやすいです。

あくまで弱体化したのみなので、生ワクチン内の病原体には感染力なども残っています。

生ワクチンの特徴

生ワクチンには病原体が残っているので増殖や感染を行ないます。そのため、獲得できる免疫が多く、免疫の持続期間が長いです。

一方で、生きた病原体が細胞に感染しようとするので、軽度な感染症状が出ることがあります

生ワクチンに分類される、それぞれのワクチンの違い

以下のワクチンはどれも生ワクチンに分類されます。生ワクチンには感染力があるので、何かしら成分を併せて投与することで効果的に免疫を獲得できます。

生ワクチン間の違いは、どのような形で投与するかという点が大きいです。
以下ではそれぞれの生ワクチンで免疫を獲得する仕組みと前例を簡単に紹介します。

・mRNAワクチン
 mRNAというDNAを操作するものを投与して、ウイルスが持つスパイクタンパク質を体内で作らせる。
 比較的新しい技術で、現時点で承認まで終えたものはない。

・ウイルスベクターワクチン
 ウイルスベクターと言う運び屋に抗原を入れて運んでもらう。細胞に感染する際にできる免疫と、中に入った抗原によって得られる免疫の2種類の免疫を獲得できる。
 ヨーロッパや中国でエボラウイルスのワクチンとして承認された前例がある。

・組換えタンパクワクチン
 ウイルスの抗原をチンパンジーなど別の動物で作ってから、それを取り出して作られるワクチン。投与後はバラバラに分解されて取り込まれてこの抗原に対する免疫を獲得する。
 フランスで昆虫細胞を利用した、季節性インフルエンザのワクチンが実用化されている。

・DNAワクチン
 抗原を作るDNAを投与する。抗原を作るためには体内に存在するmRNAがこのDNA情報を読み取ってから生成する必要があるので、mRNAが抗原を生成するだけのmRNAワクチンより手番が多い。
 mRNAより臨床試験の例は多いが、承認された前例はない。




不活化ワクチンを含む各ワクチンについて、もう少し専門的な知識を記載した記事が日本経済新聞にあるので、興味のある方はこちらをごらんください。

まとめ

今回は生ワクチンと不活化ワクチンという2つのタイプに分けて、ワクチンの仕組み・特徴をまとめました。

今後、複数ワクチンを利用できる機会があった時は、副作用などの特徴を理解した上で納得のいくものを選びましょう。

以上

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